新型コロナウイルスと腎移植
摘要
新型コロナウイルス感染症(COVID‒19)の蔓延のため,2020年前半は緊急性のない移植医療の待機が提言された.そのため腎移植件数は一時低下した.しかし,PCR検査体制が整備され,感染予防が普及したことで2020年度後半には移植医療の待機は解除された.2021年に入りワクチン療法が開始されると,移植後レシピエントおよび移植予定のレシピエントとドナー,その家族にもワクチン接種を勧めることが基本姿勢となった.腎移植患者がCOVID‒19に罹患した場合,死亡率は一般健康人よりやや高く,急性腎障害からグラフトロスに至る症例も報告されている.ワクチンによるスパイク蛋白抗体陽性率は一般健康人より低い傾向にある.罹患した場合,平時服用中の免疫抑制薬は減量あるいは免疫抑制力の弱い薬剤への変更が原則である.ただし,重症化しサイトカインストームに陥っている場合は,免疫抑制薬の内服量は維持することが推奨されている.
引用本文(GB/T 7714)
Nishi Shin'ichi. 新型コロナウイルスと腎移植[J]. Nihon Toseki Igakkai Zasshi, 2022.
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